Holographic Whisper
超音波は人間の耳に聞こえない周波数の音であるが、音圧がある程 度以上に大きくなると変調成分が可聴音として放射される現象が知 られている。多数の超音波振動子を個別に適切な時間差で駆動する ことで空中に超音波焦点を形成し、その焦点でのみ可聴音を発生さ せる技術を開発した。これはこれまでのビーム型のスピーカーと異 なり、何もない空中に点音源を自在に配置することができる。従来 の可聴音のビームでは狙った人物以外に同一直線上に居る人にも聞 こえてしまっていたが、我々の点音源スピーカは狙った人物にのみ 耳元でささやくように音を聞かせることができる。これにより、音 環境の設計の自由度が飛躍的に高まり、音声は個人化していく。 エジソン時代のオーディオビジュアルの更新として個人化した音声技術や空間 伝達技術の必要性が高まっている。全員で同じコンテンツを共有する技術では なく、個々人に最適化した音響信号をメッセージングすることで我々の声と耳 の可能性はさらに高められていく.それは統一言語を規定した近代ではなく, 多様な言語と機械翻訳の可能性をさらに高めていくだろう.

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